【圧力センサーベーシック #7:コモンモード差圧の理解】
 
コモンモード差圧への理解
圧力センサーが差圧(ΔP)を測定するために使われる時、コモンモード差圧(誤差)は、考慮されなければなりません。これはオールセンサーズの低圧センサーがよく使用されている、医療機器、環境調節や空気冷却や空調(HVAC)システムといった分野においては重要です。
コモンモード誤差が起こる事によって、コモンモード差圧は圧力測定に関するさまざまな問題を引き起こす可能性があります。図1はΔPフロー測定の要素を示したものです。差圧ΔPが非常に小さくなっても、圧力センサーの反対側の圧力(P2)は非常に高くなる事があります。メーカーやユーザーにとって特別な注意を必要とするのは、最大圧力定格とコモンモード誤差となります。


図1 差圧ΔPフロー測定におけるコモンモード圧力の誤差問題は、センサーの両サイドの高い方の圧力によって引き起こされ、より低い方の圧力において正確な測定をする必要があります。
 
最大圧力定格
コモンモード圧力定格は、性能変化を起こすことなく、ダイアフラムの両サイドに加えられることのできる最大の圧力です。センサーのいずれかの側に圧力導入がないといった間違った状況だと、ライン圧力がセンサーの片方側にだけ加えられ、その結果ダイアフラムにかかる圧力損失が非常に大きくなります。機器の不良などを含む問題を回避するために、ライン圧は最大コモンモード、保証耐圧力定格や破壊圧力定格より小さくしてください。

例えば、オールセンサーズの1 MBAR-D-4V, a ±1 In H2O差圧センサーは高い感度と精度を持つ設計となっており、-10 ~ +10 psig (動作範囲の277倍)のコモンモード圧力定格となっています。保証耐圧力は100 In H2O(動作範囲の100倍)で破壊圧力は200 InH2O(動作範囲の200倍)です。


コモンモード圧力誤差の軽減
一般的なピエゾ抵抗型半導体(MEMS)圧力センサーの設計上の問題として、ブリッヂ状に配置されているピエゾ抵抗素子の抵抗値のアンバランスによるもの、取り付け姿勢の問題やコモンモード圧力によるダイアフラムのストレスを減らす設計などがあります。設計段階においてこれらのパラメーターに十分配慮がなされていなければ、実際の使用において許容できないコモンモード圧力誤差が発生します。オールセンサーズはコモンモード圧力誤差を最小化する2つの方法を持っています:それは、CoBeam2TM設計とデュアルダイ補正技術です。

オールセンサーズのCoBeam2TM技術は、コモンモード応答(誤差)の改善を目的としており、従来センサーの10倍の改善を達成しています。多くのユーザーにとって、これはコモンモード誤差の問題に関する懸念を排除するのに十分です。

もう片方のデュアルダイ補正技術は、オールセンサーズの所有する特許技術で、(電気的)クロスカップリング技術と実測クロスカップリング技術の2つの補正技術があり、いずれの方法でも劇的にコモンモード誤差を低減させることができました。これは、いかなる圧力測定においても、出力がフロントサイドの測定とバックサイドの測定の平均が、それぞれのセンサーダイに存在するコモンモード誤差を相殺しています。この補正技術は、デュアルダイ構造を持つ、微圧・低圧センシング補正のより良い方法となっています。詳しくは、【#4 MEMS圧力センサーに関するデュアルダイ補正】をご覧ください。

結論
コモンモード圧力誤差の問題は、メーカー側とユーザー側の両方の検討が必要となります。
CoBeam2TMオールセンサーズの商標です。