ウォームアップドリフト      

圧力センサーのウォームアップドリフトを最小化させる方法

ティム・ショッター

新製品担当

オールセンサーズ

モーガンヒル、カリフォルニア

医療設計レズリー・ゴードン編集

圧力センサーのウォームアップドリフトはシステムが動作温度に達するまで読み値を変更させます。これは通常大きな問題ではありません。しかし、常に高い精度を必要とする医療用人工呼吸器におけるドリフトや肺活量測定機器、新生児モニタリング、同様の機器においてこれは許容しておくことはできません。基本的なピエゾ抵抗圧力センサーを評価する事はウォームアップドリフトの影響を理解するのに役立ちます。

センサーは本体もしくはダイ、表面に4つのピエゾ抵抗を伴った薄いシリコンダイアフラムによって構成されています。ピエゾ抵抗はストレス感度を抵抗に変化させます。それらは一般的にブリッジ構成になっており、ダイアフラムの歪み感度を最小化するために正確にダイアフラム面は配置されます。これは同様にダイアフラムを通じた圧力差の応答を最大化します。

ウォームアップシフト

ベーシック圧力センサーにおけるウォームアップドリフトの主要な要素は2つあります。1つはセンシング要素におけるウォームアップシフトです。システムが動作温度に達する間、ダイとダイアフラム面における、表面温度と結果ホットスポット(表面寄与)は抵抗ブリッジの不安定を引き起こします。抵抗センシング要素の温度上昇は消費電力に比例しており、よって、励起電圧の2乗に比例します(ΔTαV 2)。

それゆえ、励起電圧を半分に下げる事によってセンシング要素の温度上昇は4分の1に下がり、結果的に、ウォームアップ表面状態は4分の1に下がります。センサーの信号レベルも半分に下がる(電源電圧も下がる)ため、表面寄与ウォームアップ誤差における全体の影響は半分に下がります。しかし、センサー電源を下げる事はシステムの電気ノイズレベルにとって逆効果です。

電源電圧を下げるための代替的方法やよりよい方法は、センサー電源がシステムのバンド幅によって必要とされるように調節されます。言い換えると、センサーの電源電圧は必要な時だけです。つまり時間平均(デューティーサイクル)におけるセンサーへの電力を下げることによって、ウォームアップドリフトを下げることになります。この方法は少しばかり洗練されたものですが、システムノイズレベルに影響を与える事なく素晴らしい結果をもたらしてくれます。

応用例における電力パルス間の期間pは電源がオフからオンまでの時間です。これは全シグナルを安定させセンサー値を取るために必要です。

例えば、500ミリ秒ごとに読み値、4ミリ秒の設定時間、1ミリ秒の信号収集時間が必要な機器を考えてみてください。センサーの平均パワーは無調整のシステムの付加電力に比べたった1%[1 ミリ秒 + 4 ミリ秒]/500 ミリ秒)です。

もちろん、この期間は応用例のサンプリング要求によります。その面は少し変化するためpと時刻tが一定である事は重要です。しかし、センサー電源を調整するメリットを考慮するとこれは大きな制約ではありません。

温度補正技術

ウォームアップドリフトのもう1つの要素はより特徴的で、システムの温度補正技術に関する物です。システムには圧力センサーの温度影響を補正するためにしばしば外部温度センサーがあります。デュアルセンサーシステムといったものには、外部機器とダイアフラムの表面の温度間の温度勾配があります。温度勾配を安定化させるための時間はウォームアップドリフトとして認識されています。

この影響を最小限にする事はセンサー抵抗(温度によるブリッジ抵抗変化)を温度センシング要素として使用する事によって達成されます。圧力センサーのブリッジは、通常回路におけるサーミスタ(温度変化を測定するのに使用される抵抗の種類)となるものを効率のよいホイートストンブリッジに変えます。

センサーブリッジは抵抗(TCR)におけるハイポジティブ温度影響を持っているため、温度が上がるにつれて、回路の温度監視部分のシグナル出力電圧(Vt)に負の電荷が溜まります。基準電位(Vref)に対してVtにおける変化はセンサー温度自体の測定には有効です。システム回路はこの測定法を圧力センサーに関する較正温度として使用します。外部温度センサーが関係していないため、ウォームアップドリフトは排除され、温度勾配はなくなります。電源の調整や温度補正方法はウォームアップドリフトの影響をほぼ排除するために、一緒に使用する事ができるのが良い点です。

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